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書けなかった理由が、全部この本に書いてあった
2026.07.22
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いしかわゆきさんの『書く習慣』を読んだ。

「書こうとするといつも止まる」がずっと続いていて、その理由がなんとなくわかった気がした。

読者を考えると、書く気が失せる

本のなかで「どんな人が読むかを考えて書くことが大切」と言われがち、という話が出てくる。

でも著者はそこでこう言う。「そこまで考えているうちに書く気が失せるわ!めんどくせぇ!!!!」

これを読んで、ちょっと笑ったが、同感ではあった。

書こうとするたびに、誰に向けてとか、何を伝えたいかとか、構成はどうするとか、そういうことを考え始めて、気づいたらもう書く気がなくなっている。準備だけして終わる。

この本はその「事前最適化」を最初から否定してくれる。まず書け、という話だけど、怒鳴りつけるんじゃなくて「そりゃそうなるよね」って共感しながら言ってくれる。

「考察が浅い」が、一番邪魔だった

もうひとつ刺さったのが、「書き手が見えてこない」という話。

よくある文章の問題として著者が挙げていたのが「それっぽいことが書いてあるけど、書き手が見えてこない」という状態。

これを読んで、自分がなぜ書けないかを言語化された気がした。

書けない理由は「文章が下手だから」じゃなかった。「自分の感想や考察が浅い気がして、それを出すのが恥ずかしい」からだった。深みのある分析でもない、独創的な視点でもない、ただの感想——それを出していいのか、みたいなブレーキがずっとかかっていた。

でもこの本は「今のあなたが体験したことがそのまま価値だ」と繰り返す。

体験したことのない誰かにとっては、自分が無益だと思っていることも有益になる。これを読んだとき、ちょっとだけハードルが下がった。

著者自身がそれを証明していた

面白いと思ったのが、この本自体がそのことの実例になっているところ。

科学的な根拠や学術的な調査が出てくるわけじゃなくて、著者が実際に体験したことや感じたことだけで書かれている。だから平易で読みやすいし、「そうそう」ってなる頻度が高い。

「体験こそが価値」を本の内容として語りながら、本の形式でも体現している。内容と形式がちゃんと一致している。そういうところも好ましい。

気持ちが動いたときに書く、ただそれだけ

本のなかで一番シンプルだったのが、このルール。

「今、気持ちが動いたな」と感じたら、その出来事と思いをメモするだけ。

反対に言えば、感情が動いていない状態でいくら頭を使っても、何もインプットされていない。そういう話もあった。

書くための素材は、感情の動いた瞬間に溜まっていく。その瞬間を逃さない、という意識だけ持っておけばいい。難しいことは何もなくて、ただそれだけ。

この本を読んでから、なんとなく、感情が動いたときにメモするようになった。続くかはわからない。でも前よりは止まらなくなった気がしている。

読んだ本: いしかわゆき『書く習慣 自分と人生が変わるいちばん大切な文章力』

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